アゴーラリージェンシー堺 the LOOP 訪問日 12/8 前編

アゴーラリージェンシー堺 the LOOP 訪問日 12/8 前編

街もすっかりクリスマスムードですね。

雰囲気や街に流れる空気感は嫌いではないのですがスイーツに関しては定番のメニューなんかが並ぶ季節ですから面白みに欠けるのがネックでしょうか。

アゴーラリージェンシー堺 the LOOPで行われた『ベリーが踊るクリスマススイーツ』に参加して参りました。クリスマス前の前夜祭みたいな感じですかね。にしては豪華過ぎでしょ。
早めにホテルへと到着したので受付を済ませると、

恒例となった整理券を手渡されました。1番の方が一体どれ程早く来ていたのかは解りませんが…。
15分くらい前になると店の前に人が増えてきました。前回は翌日が祭日だったのもあってか2部でもほぼ満席に近いような感じでしたが今回は時間の都合上1部での参加。ただそれでも半分以上は埋まっていたんじゃないかと。満席ではないにしろ、日曜日のこの時間帯にこれだけ集められるのはさすがです。リピーターが集うのも頷けます。
席まで案内されるとテーブルに、

今回のメニュー表が。事前にメニューは把握してましたがこのメニュー表があるかないかでレポの難易度がぐんと下がりますので非常にありがたいアイテムだったりします。
早速写真撮影へ。まずはサムネ撮りから。

見ただけでハイレベルなのはきっと伝わるはず。
やはり他とは比較にならないですねここは。もっと早い段階でここに通っておくべきだったと少しだけ後悔しております…。
それでは年内最後となるアゴーラリージェンシー堺でのスイーツたちをご紹介させて頂きます。

ここのミルフィーユは太鼓判押せるくらいの実力派ですからね。某オータニのナポレオンパイと良い勝負かも知れません。前回にも登場しましたミルフィーユですがパイ生地がショコラ風味になっていました。ほんのりとカカオの苦味が残るのも計算に入れての変更なのでしょうか。相変わらずザクザクとした食感が非常に心地良いテイストでした。バターの豊潤なコクと薫り、カスタードクリームの程良い甘味。やっぱりミルフィーユは自分にとって特別なスイーツだと再確認。

クリスマスで一番最初に思い描くケーキがこのブッシュドノエルだという人も多いんじゃないでしょうか。私もその一人。と言うかこの季節以外だとこのケーキを頂く機会が中々ありません。正確に言うとブッシュ=ビュッシュ=フランス語で木(丸太)を意味する言葉。真っ白な生クリームと赤い苺のシンプルなケーキも捨てがたいですがこちらもクリスマスならではのケーキですよね。しっとりとした食感のチョコスポンジの中央には濃厚なクリーム、更にアクセントとしてクルミが入っていました。いやはやこのクオリティのブッシュドノエルがビュッフェで頂けるとは。正しく一足早いクリスマスがやって来たような感覚でしたね。

伝家の宝刀パリブレストが堺でも登場。中に入っているのはナッツの薫りが詰まったプラリネクリームでした。これまた変化球で来ましたね。けどそれ以上に驚いたのはその下にも異なるカスタードクリームが入っていた点。バニラビーンズの香りがとても良いテイストになっていました。

通常のフロマージュムースに若干ですがベリー系の香りと風味を感じました。中央にはフランボワーズのジュレと甘酸っぱいムースが。

これ前回も登場してましたよね。かなりハイレベルで驚きましたが。てっきりそのままの構成で持ってくるとばかり予想していたのですが…。さすがですね。全く同じではなくアレンジしてくるとは。モンブランクリームは以前と同様のテイストなのですがフレッシュなベリーや甘酸っぱいベリームースが加わる事によりモンブランの重さを見事に緩和させていました。モンブランにベリーの組み合わせなんてまず他ではお目にかかれませんからね。シェフの柔軟な発想力には頭が下がります。お見事でした。

恥ずかしながらこれも初めてのケーキですね。ミュロワとはパンドジェンヌ(アーモンド生地)にフリュイルージュと呼ばれるフランボワーズ等のベリームース、苺やフランボワーズのコンポートをゼリー状に固めたものを組み合わせたケーキ。ナパージュが施されており、ねっとりととろけるような食感のベリームースと苦味を効かせたショコラ風味の生地とのバランスが素晴らしい一品。

表面にはカシスのゼリー、マスカルポーネのムース、そしてかなり濃厚なテイストのカシスジュレ、最後にカシスのババロアが。全体的にかなり甘酸っぱさが際立つテイストでした。

この季節になると良く耳にする『ノエル』ですがフランス語でクリスマスを意味する言葉だそう。『フレーズ』は言わずもがな苺ですよね。クリスマスver.の苺ショートケーキといったところでしょうか。何よりそのふわふわとした食感と軽さに驚き。取るのに苦労しましたけど(笑)。何となくこちらのショートはクリームよりもスポンジの方に比重を置いてあるような印象。食感がまるで粉雪のように口に入れるとすぐにしゅわっと一瞬の内に溶けて無くなる感じ。今回のラインナップではあまり目立たない立ち位置ですが良い仕事してました。

今年に入ってからやけにこの界隈からバスクチーズケーキを見掛けるようになりました。流行りなんでしょうか。スペインのバスク地方から名付けられているのは有名ですが何より表面が黒くなるまで焦がされた見た目が印象的ですよね。表面の焦げた風味とねっとりとした濃厚なベイクドチーズケーキは折り紙つき。ほんのりと苦味が残るのもいいですよね。これはバスクならでは。

これもフリュイルージュが使われていますね。ピスタチオの豊潤な薫りがたまらないムースとしっとりとしたタルト台が相性抜群でした。

調べてみて初めて解りましたが一口にベリーと言っても世界には様々な種類のベリーが存在するんですね。こちらのタイベリーはラズベリーブラックベリーの交配種。見た目がとてもキュートで何よりも香りが強いのが特徴。表面のスポンジはかなりウエットな食感と独特の香り。その下にはタイベリーのムース、回りを取り囲んでいるものはヨーグルト風味のムースでした。初見だとちょっと戸惑いますねこれは。ただ食べていく内に段々とハマってしまうタイプのデザートでしょうね。どちらかと言えば玄人向きかも知れません。

この辺のグラスデザートや焼き菓子なんかを頂くと他とのレベルの違いがはっきり解りますね。にしてもタピオカ流行ってますね今年は。私はあまり得意ではなく…(笑)。トレンドをさりげなく素材に加えているのも面白いですよね。

クリスマスならではのシュトーレンや、

いつものアニマルパンも続投してました。
とりあえずメインのスイーツはこんなところでしょうか。軽食やその他については後編でじっくりと。
前回が前回なだけにいつも以上の期待を込めながらやって来ましたがその期待を上回るスペックがここにはありますね。やはりお店選びをする際に、いつ訪れてもスイーツの質が保たれているという点は非常に大きなポイントだと感じています。逆に言うと当たり外れの差が大きい場所というのはかなりリスキーな賭けだと言わざるを得ません。まぁブログ書いたりしてる方は外れたら外れたでネタになりますから行く意味合いも感じられるんでしょうが。
そろそろ新参者からリピーターに格上げされたかな?と思いながらも未だにシェフと直接お話は出来ておらず。目下の課題となりそうです。