ホテルアゴーラ大阪守口 the LOOP 訪問日 10/26 前編

ホテルアゴーラ大阪守口 the LOOP 訪問日 10/26 前編
もう10月も最終週ですか、早いですね。
そろそろハロウィンにも蹴りをつけておきたいところ。決して飽きてきた訳ではないのですがこう毎週栗とかぼちゃに芋なんかが続くとさすがに胃に負担がかかってきますので…。それでも街を歩けばどこもかしこもハロウィンに染まっていく様を見るのは悪くないです。子供たちが楽しそうに笑ってる姿を見ると余計にそう感じますね。
ただスイーツ界隈では毎回同じようなメニューが続くのも困り者だったり。ハロウィンの季節ですからね。どこも似たり寄ったりのメニューになりがちですので前回との違いをどの様にシェフが表現なさっているのかが個人的には一番の楽しみ。

ホテルアゴーラ大阪守口 the LOOPにやって参りました。今回は『栗と林檎の和スイーツコレクション』がテーマ。和スイーツというのが気になりますね。素材的にもその辺がポイントとなりそうです。
いつもながら早めの到着でしたがホテルに着くと既に受付が始まっていました。挨拶と名前を告げると本日の席番が記された用紙を手渡されます。

段々この辺のポジションが定着してきましたね。ビュッフェ台には遠からず近からずといった具合。いつもは初日に伺うのですが今回は甲子園と初日がモロ被りしていたので泣く泣く断念。ただその影響なのか分かりませんがある程度の人が初日に集中していたんでしょうか。今回はそれほど人数的にも満席という訳ではなく、それなりに賑わっていたような感じ。もちろん開始直後は人が押し寄せますけど後は疎らになっていきますからね。焦る必要もないのでこちらとしてはありがたい限り。
話は少し逸れますがここだから書きます。
ここ最近は余程余裕がある場所じゃないとサムネ撮りが出来なくなってきました。以前は一番で並んでいましたが変な拘りみたいなものが無くなったのかあまり写真に固執しなくなったような感覚。スイーツビュッフェに訪れる目的を履き違えてしまえば本末転倒です。素敵なスイーツに出会えると信じてわざわざ他のどこでもない『ここ』を選び、訪れている訳です。それがたかが写真を撮りたいが為に馬鹿みたいな値段を出してまでやってきているのだとはすればそれこそSNSインスタ映えなんかに踊らされていますよ。結局店側も映えだけを意識して偽物を並べますし、それをさも極上のスイーツだと言わんばかりにインスタやブログで宣伝してるのが非常に残念です。そしてそれを真に受けた人が高級ホテルのビュッフェに訪れては写真を撮ってネットの海に垂れ流すという悪循環がここ最近はずっと繰り返されている訳で。結局慣れてる人はそういった偽物を平気な顔して並べてるような場所には寄り付かなくなりますから、後に残るのは…書かなくても分かりますよね。
ブログもインスタも『個人的な意見』でいいんじゃないかな、と。流されるのが一番良くない。全く参考にならない記事を書いてる私が言うのもおこがましい話ですがお店選びをする際に○○のブログに書いてたから、あの人が良いと言っていたから、みたいな理由を決定打にして欲しくはないかなと。参考にするのは問題ないのですが鵜呑みにしてはならないという事です。好みは人それぞれですし、千差万別。だから自分が良いと感じたのならその感覚を大切にするべきです。最初は良いと感じていた場所でも色々なお店を巡ってる内に感覚が鋭くなり、良いとは思わなくなる事もあるでしょうし、それはそれでいいんじゃないかと。それだけ味覚が研ぎ澄まされてる証拠です。以前は業務用の解凍されたケーキの違いを見抜けなかった人がその違いを判断出来るようになったのならばそれは凄い事だと思います。そういう自分だけの物差しというか、判断基準を持っている人は強いですよね。ぶれませんし、人に流されないから。
以前は様々な方のブログを良く拝見させて頂いていましたがもうずっと他のブログは見ていないのはそういう理由があってです。自身が非常に流されやすい性格なのと影響されやすいので…。それでもここを見てくれてる方には何かの参考程度になればいいなと思いブログを書いてる次第です。
さて余計な話はここまで。ここからはスイーツのご紹介。アゴーラ守口に魔術師あり。その華麗な魅技をとくとご覧下さいませ。
と、その前に今回のメニュー表をパシャリ。

それでは改めてスタートです( ̄∇ ̄*)ゞ

※スタートの合図がかかってしまった為、アップでの写真が一部のみになってしまいました。申し訳ありませんがご了承下さいませ。
かぼちゃ単体や栗単体のケーキはこの時期良く目にしますが合わせ技で来るとは予想外。表面に絞られたかぼちゃのクリームはあくまで素材の持ち味を生かす自然なテイストとなっており、その下には生クリーム、そして濃厚な栗のクリーム。栗のクリームもモンブランのように甘さが際立つものではなく、自然なテイストでそれを大事にしているような感覚でした。素晴らしいです。

サクサクとした定番のクッキー。メープル風味。

ナパージュで閉じ込められた球体の中には甘酸っぱい青リンゴのムースが詰められていました。更にその下にも今度は真っ赤に色付いた林檎のピューレが。ただの林檎ムースに落ち着いていないところがシェフの拘りを感じますね。

私の大好きなタルトタタンが登場。確かタタンの定義は完全に形が崩れてはいけないというものだったような。こちらも程よく歯応えを残しつつ煮詰められた林檎が真っ赤な林檎ピューレと共にたっぷりと閉じ込められていました。その下にはカスタードクリームと焼き菓子のフィナンシェなんかを土台生地にしたようなものが。見た目とインパクトが先の青リンゴのムースと共に面白い内容だったと思います。何より林檎の甘酸っぱい風味が最高でしたよ。

表面にふりかかっていたのはシナモンでしょうか。ほんのりとスパイシーな風味を感じました。さすが和三盆を使っているだけあり、通常の砂糖とは異なる優しく繊細な甘さ。小さくカットされたマロングラッセが散りばめられており、正しく和スイーツを体現されているようなケーキでした。甘さがくどくないのは和三盆の効果なんですかね。バランスも上手く取れており、これが基準になるといってもいいくらいの完成度でした。

アプリコットジャムのようなテイストのクリームにこれまた荒く刻まれ煮詰められた林檎の果肉が敷き詰められており、その下にはとろりとしたアプリコットジュレがたっぷりと。これがまた独特の酸味と風味で素晴らしい。林檎もアップルパイとか、タルトとか定番のメニュー以外にも色々あるもんなんですね。普段林檎自体も口にしないのですがこうやって見ると甘さと酸味のバランスが取れた非常に使い勝手の良いフルーツだな~としみじみ。

エクレアのシュー生地にモンブランで使われる栗のクリームが絞られていたもの。何だか今回はこういう発想なんですね。斬新過ぎて中々面白いです。テイストとしては悪くないんですけどまだまだ実験的段階のような感じ。ただ発想はユニークですし、ここだから頂けるスイーツですね。

ミルフィーユが何より大好きな私としては期待せずにはいられません。小さめのサイズですがフォークを入れるとザクザクとした良い音を奏でてくれます。ただこれ名前は栗のミルフィーユですが抹茶のクリームが詰められていたんですよね。クリームというか濃厚過ぎてテリーヌのそれに近いような感じ。もちろん栗も抹茶と一緒に入っていますので食感と風味で感じとる事が出来るのですが非常に面白い試みだな~と個人的には思いましたね。何となく気になっていたのでシェフにも直接お話を聞かせて頂きましたがやはり抹茶との事。ポモドーロでも全く関係ないテーマで抹茶が入っていた事がありましたが何でしょう。清涼剤のような役割もあるのかも知れませんね。個人的に抹茶は好きな素材なのでその抹茶と栗のフュージョンスイーツというミルフィーユが今回は一番好きだったかな~。

スポンジは甘さを抑えたカステラのような比較的柔らかい食感になっていました。中には生クリームとマロングラッセという構成。シンプルですが飽きのこない作りをされていますね。米粉だからかも知れませんが通常提供されてるロールケーキよりもしっとりとした感覚でした。

ふんわりと柔らかい甘さの栗のムースに酸味が際立つカシスムースという分かりやすい構成でした。変に奇をてらってはいませんが口直し的な位置付けとしては悪くないですね。

通常カスタードクリームやメレンゲ、ゼラチン等で作られるシブーストクリームが栗を使った特別なものになっていました。表面はキャラメリゼされており、香ばしさも感じられます。土台となる生地にはフィナンシェのようなものが使われていました。

きなこ風味のグラサージュショコラに生クリーム、スポンジ、そしてチョコレートクリームと続き、更に再びスポンジと生クリームというようなオペラ特有の幾つもの層に分かれており、その他にも栗まで入っている豪華仕様。オペラも好きなスイーツの1つなのですが季節によってバリエーション豊かなのも魅力です。けど和装の出で立ちをしたオペラはお初じゃないでしょうか。バランスも取れていましたし、ショートケーキ同様安心感がありますね。

これメニュー表だけだとてっきりグラス系に属してるとばかり思ってましたがまさかホールで登場するとは予想外。ちなみにかなり柔らかな食感なので取るのに苦労しました。何人かが取った後に見てみると原型が留めておらずぐちゃぐちゃになってしまっていたのが非常に残念。これならグラスで個別に用意されている方が良いような気がしますね。肝心の味は林檎ももちろん感じるのですが7~8割はさつまいもの風味が占めていました。ただちゃんと刻まれた林檎も感じられましたし、カラメルまでしっかりと作られていたのには脱帽。癖がないので食べやすいですね。

ほうじ茶の茶葉からくる香り。スフレチーズケーキ特有のふんわりと柔らかな食感。時折顔を覗かせる林檎がまた憎い演出をしてくれます。チーズケーキでもスフレが大好きなら是非とも食べてみて欲しい一品。

大好きなパウンドケーキも林檎がたっぷりと使用されていました。大きめにカットされた林檎はアップルパイのそれと変わらぬ甘酸っぱさ。シナモンと黒糖のまろやかな甘さが非常に好印象。重たくなりがちなパウンドケーキですが林檎を取り入れる事でかなり食べやすくあっさりとしたテイストになっていたと思います。

非常に分かりやすいですね。ライト層からヘビーユーザーまで多くを虜にする守口ならでは。焼き色、艶、林檎の甘酸っぱい風味、そしてタルト台のザクザクとした食感。全てが調和する正しくTHEタルトといった感じ。文句ないです。

かなり濃厚です。栗と黒豆を合わせた濃厚かつ奥深い味わいが口の中で広がります。色合い的にもそうですがあまり今回のメニューの中では目立つポジションにはいなかった存在ですが地味ながら非常に良い仕事してます。これを好まれるのは恐らくライト層ではなく、玄人の方なんじゃないかと。黒豆なんかを使ってるのも面白いんですよね。この時期ならかぼちゃやさつま芋なんかでもそれなりにピッタリハマるはずなのに敢えて黒豆をチョイスするあたりがここならでは。いつも思いますけど守口のテリーヌには外れないですね。地味ながらどれもが印象に強く残っています。

まさか今回のテーマでぜんざいが出てくるとは。いやはやお見逸れしました。ぜんざいはごく普通のものですが中に栗がカットされたものが入っており、その下にはブラマンジェのようなものが敷かれていました。強く印象に残るものではありませんが多分これがあると無いとでは全体のバランスも変わってくるんでしょうね。

アイスクリームも当然ながら用意されています。
写真には収めませんでしたがファウンテンもいつも通り運行されていましたよ。やる人は皆無ですが…。あれはあれでないと寂しいですからね。
ビュッフェ台に並べられていたものはこれくらいでしょうか。ライブスイーツや軽食などについては後程後編にてご紹介させて頂きますので。
ここは本当に満足度としては常に群を抜いていますね。軽食とスイーツ、どちらも高水準なのが素晴らしい。なのでつい食べ過ぎてしまうのが悩みの種なのですが。今回も食べ過ぎ注意報発令の予感です。それではまた後編にて。